近年、企業や事業所の従業員を対象とした「産業保健」の充実が言われるようになってきています。これは心身ともに健全であることが、より良い企業体質を形づくり、かつ維持できるからに他なりません。
産業健診は本来職業病の予防や早期発見のために行われてきたものですが、現在では職業病に限らず全身的な健康管理を目的として実施され、従業員の高いレベルでの健康維持が重要な企業戦略の一つとなっています。また一方では定期的に健診を行うことが早期発見・早期治療に結びつき、医療費削減 にも大きく役立っています。このような社会の流れの中で今「産業歯科健診」が注目 を集めています。
「産業歯科健診」とは企業や事業所単位で定期的な歯科健診や口腔保健指導を行うもので、特に定期的な歯科健診を受ける機会の激減した成人には効果的です。「産業 歯科健診」は単に虫歯の有無を調べるだけではなく、現在の歯を喪失する主原因である歯周疾患検査やブラッシング指導、歯科相談等も含まれています。また受診者が随時最寄りの歯科医院を訪れて健診する方法の他に、歯科医師・歯科衛生士が皆さんの企業や事業所を訪問して健診する方法も選択でき、より受診しやすくなっています。
健診業務の内容には歯科健診後のデータの集計・整理も含まれていて、企業や事業所 の全体的な傾向の確認や、個人データの継続的な管理を行う上で便利です。
営業活動時に口臭があるのでは大きなマイナスになりますし、歯痛があっては十分な能力を発揮することができません。また通院による時間的ロスもけっしてあなどれません。口の中の状態が全身的な健康状態に密接なかかわりを持つと言われている今、あなたの職場でも「産業歯科健診」を始めてみませんか?