解決しないBSE問題に猛威をふるう鶏インフルエンザ・・・日本の食が危ないこの時期に坂口力厚生労働大臣はぽろりと言ってしまいました。『最初の遅れが、大変大きな問題になってしまった。何かあった時には早く届けることが非常に大事。牛やらニワトリやら、もうケッコウ・・・』そうこの「もうケッコウ」は駄洒落です。いえ、坂口大臣の年齢から考えると「オヤジギャク」といわれてもしかたがないのではないでしょうか?あーそうなんだ、青春時代のすべてを勉学と研究についやし医学部大学院時代、僻地医療にたずさわり医師としての基礎作りをしながら恵まれない人達の医療に献身したという坂口大臣でさえ、公的な場所でついぽろりと出てしまう駄洒落。つい言ってみたくなるのでしょうか?場をなごませようとしたのでしょうか?「洒落」とは、語呂合わせなので、人を笑わせる気のきいた言葉とされますから、笑えない気のきかない言葉が「駄洒落」(だと思います)。そう「もうケッコウ」をあの場で言われても誰も笑えません。どんな言葉にもTPOがあります。言葉というものはTPOを間違えると非常識を思われるだけでなく仕事に大きく影響したり、また親しい人との人間関係にまでヒビがはいるということもあるわけです。「言わなきゃよかったあの言葉・・」と振り返ってみると誰にでもひとつやふたつあるのではないでしょうか?
さて坂口大臣も思わず言ってしまった「駄洒落」ですが最近この「駄洒落」が市民権を得て幅を利かせています。つまらないと自身が思っていても言ってしまう人もいるでしょうし。ちょっと笑いをとろうと「洒落」を言ったつもりが「駄洒落」になってしまうことも。「猫が寝転んだ・・とか布団が吹っ飛んだとか」本当にあーしょもなぁと思いつつ、つい使ってしまうということはないでしょうか?また「駄洒落」を連発することで小さな笑いを生むということもあるようです。「洒落」や「駄洒落」に共通するのは言葉の語呂合わせです。この言葉遊び的感覚をフルに活用している仕事といえば放送作家やコピーライターでしょうね。(お笑いの方もそうですが・・)CMなどではよく目立ちます例えば、「バザールでござーる」とか「イソフラボンシュール」とか「サがつくサービスこのサが佐川」とか「お疲れSUMMER」などなどあげればキリがありませんし商品名でもそうです。エアコンに「大清快」とつけて空気をキレイにという爽快感と決め手正解など様々な意味をふくませたり、今大ヒット中の「ヘルシア緑茶」は体脂肪を減らす効果があるからからと「減る」と健康の「ヘルシー」をかけてのネーミングだったりと商品のイメージを広げる商品名がついているように思います。ネーミングで売上が変わるといいますからかなり重要です。放送の番組名やコーナー名を考える時でもの言葉をあれこれ入れ替えてつけたりしております。耳ざわりがよく覚えやすいタイトル、あるようでなかなかあるものでもありません。そういう現在4月の番組改編時期をまじかに私自身番組タイトルやらコーナー名をあれこれとなやんでいる時期でもあるのです。新人のころラジオディレクター暦30年という大ベテランの上司が言いました。「洒落」がわかる人間になれ「洒落」がつくれる人間になれ。今現在その大切さを実感しています。しかしながらユーモアがあってクスリと笑える気の聞いた「洒落」なかなか難しいと実感します。「駄洒落」でなく洒落た言葉を自由自在にあつかえたならと!そんな才能がほしい今日このごろです。
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