８０歳からの人生プランをお持ちの方はいらっしゃるでしょうか？
４月30日、素敵な女性にお会いしました。新聞等でご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、
この春、川短期大学・生活文化学科栄養管理コースに入学された７２歳の女子大生「豊島清美」さん
です。栄養士の資格をめざして、２年間大学で学ばれます。入学１ヶ月ということで取材に伺いまし
た。背筋も真っ直ぐ、声も大きく笑顔もバッチリ！大学の生活は本当に楽しいとおっしゃっていまし
た。ご自分のお子さんと同じ年代の先生に、お孫さんのような同級生に囲まれ日々、頑張っていらっ
しゃいます。お話しを伺いますとこれが「オー」ということばかり。
● オーその�@「入学のきっかけ」
　　何をするにも健康が一番。その健康を維持するには食べ物が大事。自分にもためにも勿論家族や
　　周りの人のためにも、どんなものを食べどんなバランスでとったらいいのかということを“経験”
　　ではなくきちんと“理論”で知りたかったそうです。それが人に伝える場合迷いなくきちんと教
　　えられる。同時にこういったことが自分の自信へとつながるのだと言われていました。
● オーその�A「休みなく・・」
　　豊島さんは４月に入学されましたが、その前日まで、経理関係の仕事をされていました。
　　また大学入学前に「放送大学」で学ばれています。そのため短大の授業の一部は免除になってい
　　るものもあるのだそうです。（例えば体育等）スゴイ！
●オーその�B「夢」
　　豊島さんの夢は管理栄養士になること。これが中々の難関です。大学２年間で栄養士の資格がと
　　れ、その後３年間の実務経験後管理栄養士の資格有志者になれます。つまり７７歳の時新たなチ
　　ャレンジをされるというのです。つまり全て順調にいったとしても８０歳近くから管理栄養士と
　　しての道がはじまるということになります。（そろそろ引退を・・と考えている皆様まだまだで
　　すよ。）
以上オー３連発でした。
豊島さんは言われます。「年齢も年齢ですからどこまでやれるか、でも努力しないと何もはじまらない
もの。生涯現役でいたいから頑張らないとね」生涯現役、よく言われる言葉ですが、なかなか難しいの
が現実です。自分の努力はもとよりまわりの理解と協力も必要です、今回豊島さんが大学に入学したこ
とも家族の理解があってからということもあるわけですから。最後に写真撮影をお願いすると豊島さん
は、真新しい調理師用の白衣に少し照れながら袖を通し、「やれるだけやってみます。ちょっと試験が
不安だけど」とおっしゃいました。それでも輝く瞳は真っ直ぐご自分の未来を見ていらっしゃるようで
した。あくまでも自然体。無理な力が入るわけでもなくやりたいことだから自分が決めたことだからと
1歩1歩進むのだといわれているようでした。
自分の人生、振りかえってみると、あきらめたり途中でやめたりしたこと沢山あります。時間がないか
ら、年も年だし、お金もかかるし、人になんといわれるか、興味なくなったから・・・あれこれと理由
をつけてなんだかんだといいわけをして結局楽な方へと流れていくことが多いんですよね。
豊島さんに「これからも頑張ってください」といいながら本当に頑張らんといかんのは私の方ではなか
ろうかと自問自答の1日でありました。