コラム・イベント情報と活動報告
コラム「歯科に関係する用語について 」
ある歯科に関する紛(まぎ)らわしい用語について、日本口腔衛生学会からその使い方に関する指針が示されました。
1つ目が「現在歯」と「残存歯」。今、お口の中に歯が何本あるか意識したことはあるでしょうか?8020運動では80歳になっても20本以上の歯が残っているようにすることを目的としたものでした。全28本の内20本の歯が残っていれば、食べることに関して大きな支障が無いからです。ところが現在では80歳の方の半数以上が20本以上の歯が残っており、高齢だから多くの歯を失っているとは限らなくなっています。よって、「残存歯」ではなくて「現在歯」を使用することが推奨されました。
2つ目が「早食い」と「速食い」。「はやぐい」は、「早弁」のように食べる時間帯が早いというものではなく、食べる速度が速いことを指していますので、「早食い」よりも「速食い」が妥当であると考えられました。
3つ目が「検診」と「健診」。ともに読み方が「けんしん」であるため、用語の使用法として適切か否かの判断がつきかねることが時々見られます。一般的には、「検診」はがん検診のように特定の疾病の有無を確認する活動または行為をさし、「健診」は特定健診や後期高齢者健診のように、疾病の有無にとどまらず、疾病のリスク等を含む健康全般について診査する活動または行為をさすという使い分けがされています。よって、歯周疾患、口腔がんなど、特定の疾患の検出のみを目的とした場合には「検診」を、歯科疾患の有無やそのリスク等も含め、健康全般を扱う場合は「健診」と表記することが提案されました。
4つ目は「糖質」「糖類」「糖分」。「糖質」とは,炭水化物から食物繊維を除いたもので、「糖類」「少糖類」「多糖類」「糖アルコール」の4つに分類されます。ダイエットで糖質制限って聞いたことありますよね?「糖類」とは、「糖質」のうち単糖類(ブドウ糖や果糖)または二糖類(麦芽糖やショ糖)のことを指します。砂糖の主成分はショ糖(スクロース)で、ショ糖はブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)が1分子ずつ結合したものです。少糖類は単糖類が3個から10個程度結合したものでオリゴ糖各種のことです。多糖類は単糖類が多数結合したもので、でんぷん(植物性)やグルコーゲン(動物性)などです。よって、お米を食べるのを減らすのは「糖質」制限といえます。WHOは生涯を通して「糖類」の摂取を減らすことを推奨しています。ところが、「糖分」には厳密な定義がなく、甘いものやごはんなどの糖質食品をさすあいまいな言葉として用いられているのが現状で、使用は勧められていません。
イベント情報
香川県歯科医療専門学校オープンキャンパス(体験入学)のご案内
日時 | 7月20日(土)
|
---|---|
場所 | 香川県歯科医療専門学校(高松市錦町2丁目8番37号) TEL:087−851−6414 |
対象 | 将来の進路として歯科技工士、歯科衛生士について知っておきたい中学生、高校生など |
内容 |
【技工士科】
【衛生士科】
|
オープンキャンパスの参加申し込みは、
TEL:087-851-6414
もしくは香川県歯科医療専門学校ホームページの申込フォームよりお申し込み下さい。
- 何かお口の健康に関して知りたい事や疑問があれば、活動報告に加えて目立つよう記載、返信ください。少し時間が掛かることもありますが、できるだけお答えいたします。
- 香川県歯科医師会ではFacebookページを開設し、公式のTwitterアカウントを取得しております。ご興味のある方は、スマートフォンまたはPCから香川県歯科医師会ホームページよりご覧ください。