コラム・イベント情報と活動報告
コラム「わずかな口の衰えにより社会的つながりを失う? 」
「フレイル」とは、加齢によって心身が衰えている状態を指し、「健康な状態」と「介護が必要な状態」の中間に位置します。 フレイルと言われる状態では、体重減少、疲れやすさ、歩行速度の低下、握力の低下などの症状が見られます。ただし、フレイルには早期に介入することで、元の健康な状態に戻る可能性があります。
近年、身体的な衰えだけでなく、友人との交流減少や独居といった社会的なつながりの脆弱性を指す「社会的フレイル」が注目されています。この社会的フレイルは、その後の要介護状態や死亡リスクを高める要因にもなりえることが指摘されています。
また、歯の喪失や咀嚼・嚥下機能の低下などに伴うお口の機能の衰えを指す「オーラルフレイル」も、全身の健康に悪影響を及ぼすことが知られています。
今まで、「歯の本数」と「社会的孤立」の関係などについては指摘されてきましたが、「オーラルフレイル」が「社会的フレイル」と直接関係があるかどうかについては、十分な検証が行われていなかったそうです。そこで、東北大学の研究グループでは、日本で自立生活を送る高齢者の「オーラルフレイル」と「社会的フレイル」の関連性を明らかにすることを目的に研究を行い、この度、研究結果が発表されました。
口の機能を良好に保つことは、物を食べたり飲み込んだりといった日常生活の機能だけではなく、話すことを通じて他者とつながりを保つことにおいても重要と考えられます。日本老年学的評価研究(JAGES)の2022 年度調査のデータを用いたこの研究では、65歳以上で自立した生活を送っている高齢者およそ2万人を対象に、わずかな口の機能の衰えを示す「オーラルフレイル」(歯の数の減少、咀嚼困難、発話困難、嚥下困難、口渇の経験の 5 項目で 0〜5 点で評価)が、社会的なつながりの脆弱性を示す「社会的フレイル」(外出頻度の減少、友人訪問の欠如、他者への有用感の欠如、一人暮らし、社会的活動の減少の 5 項目で 0〜5 点で評価)に関わるかどうかを検討したそうです。調査の結果、オーラルフレイルの状態にある人は、健康な人に比べて社会的フレイルに陥るリスクが 1.35 倍高いことが明らかになりました。特に、口の機能低下が 5 項目すべてに該当する場合、そのリスクは 2.53 倍まで跳ね上がります。個別の症状では「口の渇き」が最も強く社会的な衰えと関連していました。
この研究により、歯の本数だけでなく、噛む・飲み込む・話すといった多面的なお口の機能低下が、外出控えや友人との交流減少といった社会的な孤立を招く一因となっている可能性が示されました。よって、高齢者が社会参加を維持していくためにも、歯科からの継続的な働きかけを受けることが重要であると言えるのではないでしょうか。
イベント情報
香川県歯科医療専門学校 令和8年度実施学生募集についてのお知らせ
令和8年度実施の学生募集におきましては、従来の推薦入試(指定校、校長、自己)および一般入試に加え、「総合型選抜入試(AO入試)」並びに「インターネット出願」を導入することとなりました。総合型選抜入試は、歯科医療分野に対する明確な志望動機と、高い学習意欲を有する学生の受け入れを目的とし、人間性・協調性・成長可能性を重視し、総合的な評価により入学者を選抜するものです。やる気さえあれば、現在の学力とは関係なく、国家試験合格に導きます。ただし、総合型選抜受験には、オープンキャンパス参加、あるいは学校見学が必須条件となっていますので、ご注意ください。これを機会に総合型選抜入試にもチャレンジしてみてください。
オープンキャンパス日程:
第1回 6月20日(土) 技工士科 9:30〜12:30 衛生士科13:00〜15:00
第2回 7月18日(土) 技工士科 9:30〜12:00 衛生士科13:30〜15:30
第3回 8月23日(日) 技工士科13:00〜15:30 衛生士科10:00〜12:00
詳しくは、香川県歯科医療専門学校ホームページをご覧ください。
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